No Title
準備はした、はず。
技術も知識も、心も。
しっかりと、それなりに、出来る限りは。
そう思って、思い込んで、自分を説得、納得させて。
今年9月にドネーションで海外の格ゲー大会、SCRのスマブラ4トーナメントに出させてもらった。
もちろん楽しかった。移動は大変。それは最初から分かっていた。それでも想像以上にきつかった。しかし、それだけに着いたときの感動もひとしお。空港から出た瞬間、眼前に広がる壮大な山々に心が躍った。
大会結果は言うまでもなくボロボロだった。Pandarianという新生メタナイトにボロ雑巾にされ、海外の強豪K9に食らいつくも健闘むなしく負けた。ベスト32~64(本当に全く覚えてない)くらいだったと思う。
みんなは勝った。RaitoさんもてぃーくんもOceanさんもBT.yamatoさんもたむしかさんも。それは当然だった。
自分が負けてから、見続けた。長い間見続けた。大会の一部始終を。
ある者は努力、ある者は知識、ある者は根性、ある者は才能、どれかを、あるいはいくつか複数突出したものを持っていた。
俺だって頑張った。来る日も来る日もスマメイトをした。去年の夏くらいまでは。
俺だって知っていた。メタナイトの空上はずらしてもずらしてもG&Wじゃ意味がなく、ディディーなら意味があることくらいなら。
俺だって踏ん張った。崖際でバナナを持ったディディーに追い詰められてもガードを解かず、フリップをガン見してその場で回避するくらいには。
俺だって持っていた。どんな大会に出ても予選落ちなんて絶対にしなかったくらいには。
そんな、中の上の要素たちを必死にかき集めて形成されたような俺が世界の舞台で戦えるはずもなかった。なんなら日本でも上の方では戦えてなかったっていうのに。
足りなかった。甘過ぎた。何もかも。それに気付いたのは案の定、負けた後だった。俺はいつもそうだ。
唯一偉かったのはぐちぐちと文句を垂れなかったところか。弱さや不甲斐なさ、恥ずかしさ全てを認めた上で黙り込んでいた。敗北は死だ。死人に口なし。
ずっと謝りたかった。海外大会に向かった俺を応援したり、敗者側に回った俺を励ましてくれたりしたみんなに。こればかりは、新作こそは!と言って誤魔化せる話題ではない。なぜなら"スマブラ4のそんぐんG&W"が活躍する機会はもう無いのだから。
俺のファンだった数少ない親愛なるみんなへ。結果を出せず、本当に申し訳ない。ただただ謝るしか今は出来ない。
そんなこんなで俺の中のスマブラ4は一足早く終わってしまっていた。
その後はどんな大会も出ず、ウメブラFINALすらも行く気がなく、実際に1日目は行かなかった。ただ、家で視聴していたウメブラチームが熱すぎて、急遽2日目は会場に向かった。
やっぱりスマブラは良い。
残った身内を応援したり、交流のある人たちや強豪の対戦を見ていたが、最後の大会だけあって熱量が凄まじかった。配信台以外でも数々のupsetがあり、数々のpopoffがあった。これは現地じゃなくては見れないものだったので一層行って正解だったと感じた。
1戦1戦語っていたらキリがないので全て省くが、4年間の集大成で様々な対戦でドラマが生まれていて涙が出てしまうこともしばしばあった。
総合的に最高の大会になった。多くの感想を見ても、これが界隈の総意とみて間違いないだろう。
ありがとうウメブラ、これからもよろしくウメブラ。
さて、これから新作が発売され競技シーンもさらに拡大、加速していくわけだが。
おそらく年齢的にも本気で競技として挑めるスマブラはラストだろう。本当は4でラストにすべきだったんだろうが、残念ながらまだ終われない。
宣言しておいて、何も出来なかったらダサいとか思っている場合じゃない。崖っぷちはすぐそこまで来ている。言い訳無用。背水の陣。
最初からクライマックス。全身全霊。
古豪も新参も、努力も才能も、男も女も、大人も子供も、ベヨもプリンも、プロもアマも、身内も他人も。
何もかも関係なく、ぶっ倒す。問答無用で。
有言実行。絶対勝つ。てっぺん取る。決意。
もう これで 終わってもいい だから ありったけを
再び、三度、最後の応援よろしく。
さよならスマブラ4。
待ってろスマブラSP。
第二部 スマブラ4編 完
ーーー最終部 スマブラSP編へ 続く